waters and woods

アクアリウム6
アガシジィ・マナカプルの繁殖水槽

アクアリウム4(魚の入っていない90cmアクアソイル水槽:簡易軟水器)の軟水を原水として使用し、より繁殖を意識したアクアリウムを作ってみました。原水は中性なので、ブラックピートを使ってpHを下げます。若干水を茶色にするので観賞面ではやや劣りますが、魚の調子はむしろ良くなります。汚れが溜まらないよう底にはパウダーサンドをうっすら敷いています。日を追って水質を測定します。




(用いた物)
45X30X30cm水槽

スポンジフィルター(ダブルブリラント)
排水部のL型パイプは外してあります。エアーは初め弱めで、稚魚の成長に合わせて強くしていきます。

アクアリウム4の水
アクアリウム4から軟水を調達しました。

ブラックピート(セラ)
ストッキングに包んで50g使用。右下の玉です。

アマゾンの砂
白いパウダーサンドをごく薄く敷いています

ガラス蓋
隙間もきっちり塞いであります。

エサ
ブラインシュリンプ、冷凍赤虫
孵化させたブラインシュリンプは稚魚の餌として重要です。
飼育水測定値(0日目は2009年2月2日)
日付 pH 導電率
(μS/cm)
総硬度
(゚dGH)
備考
2/2 7.00 57 約0.5 アクアリウム4の軟水を使用しました
2/5
(3日目)
6.72 60 --- ---
2/9
(1週間)
6.44 59 --- pHが順調に下がってきています。
2/16
(2週間)
6.09 60 --- アガシジィ・マナカプルを1ペア導入しました。pHも6付近まで下がっており、アガシジィ飼育に申し分ない水が出来上がっています。
2/23 6.25 67 --- ---
3/3
(1ヶ月)
5.83 68 --- 水槽設置から1ヶ月経ちました。水質は問題ありません。
魚の調子も良さそうです。
3/4 産卵 --- --- 画像中央奥の植木鉢に産卵しました。オスを取り出しました。
3/11 5.83 70 --- ---
3/12 --- --- --- 産卵から8日目。稚魚が泳ぎ始めました。結構沢山います。エサやりを開始します。稚魚には孵化させたブラインシュリンプを与えます。最初はごく少量でいいです。
3/16 5.99 69 --- 稚魚は順調に生育しています。エサは朝昼夕の3回、なるべく食べ残しが出ないように与えます。エサやりの回数は朝夕(晩)の2回でもいいです。
4/1
(2ヶ月)
5.91 69 --- 水槽設置から2ヶ月経ちました。水質は問題ないです。
稚魚も順調です。
4/12 --- 72 約1 産卵から1ヶ月。稚魚も順調でずいぶん魚らしくなってきましたが、この頃が案外調子を崩しやすいように思われます。気を抜かずにエサやりを行いなす。
5/14 5.59 82 --- 産卵から2ヶ月経ちました。稚魚は順調に生育しております。そろそろ稚魚にも体力が付き丈夫になってくる頃です。必要なら少しずつ換水を始めても大丈夫です。
6/8
(4ヶ月)
5.40 96 約1.5 産卵から3ヶ月。稚魚は順調に生育しました。もうほとんど親と同様に扱って大丈夫です。これまで一度も換水や足し水は行っていません。近頃ではエサも沢山与えておりますので、水質も段々に悪くなってきています。今後は大きい水槽に飼育水ごと移し、ピートで調整した新水を徐々に加えていきます。稚魚のエサは今のところブラインシュリンプだけですが、今後はブラインシュリンプの他にも刻んだ赤虫や人工飼料を与えます。水槽を広くすることに加え様々なエサを与えることで稚魚達の成長は一段と加速します。アクアリウム6は設置から4ヶ月経過しました。これで終了となります。
測定値には誤差があります。だいたいこのくらいといった感じです。
このアクアリウムの水質の目標はpHが6程度、導電率はそもそもの原水が60μS/cmなのでその程度と考えています。

アクアリウム6では特殊な水質調整(純水器やpH降下剤の使用など)を行っておりませんので、実際的には水質測定する必要は特にないと思います。

アマゾンの砂は撒くような感じです。アピストグラマは砂を食むのが好きですが、この砂は目も細かく都合がいいようです。ブラックピート玉(50g)は最初浮かんでいますがその内沈みます。ブラックピートにより本当はもう少し飼育水が着色されると思ったのですが、このくらいならオスの体色も楽しめます。繁殖時ならもっと茶色になっている方が水槽内が薄暗くなり魚も落ち着いて更に良い条件となります。
産卵から1ヶ月ちょっと経過した稚魚達です。そろそろ魚らしくなってきました。これまで調子を崩した稚魚はほぼいません。稚魚を順調に育成するにはエサの分量が重要です。お腹がパンパンになるまで毎回与えていると調子を崩してしまうことが多くなります。軽く膨らむ程度でいいです。親と稚魚でキッチリ全部食べ尽くすようにブラインシュリンプを与えて下さい。ちなみに調子を崩した稚魚は一度口に含んだブラインシュリンプを吐き出す行動を繰り返します。1匹2匹なら気にする必要はありませんが、4〜5匹なら全体的に調子を崩しかけている可能性がありますので、エサの量を控えめにして様子を見て下さい。調子を崩したとしてもアピストグラマの稚魚は丈夫なのですぐに死んでしまうようなことはありません。そのうち回復すると思います。ただ一度調子を崩してしまうとその後何らかの後遺症(成長不良や体型の変形など)が残る可能性があります。
(撮影日2009/4/12)

産卵から3ヶ月経過した稚魚達です。これまで順調に生育し、ずいぶん大きくなりました。もう充分体力も付いていますので親と同様に扱っても大丈夫です。ただし、あまり小さいうちに全く別の水槽に移すなど、急激に水質を変えてしまうと大きくなった時、背ビレや尻ビレの後端が内側(体側)へ巻き込むように曲がってしまうことがあります。雌雄が簡単に判別できるくらいの大きさになるまでは急激な水質変化は避けた方が無難です。現在の水質の状態はそろそろ限界に達しつつあり、何らかの方法で水を綺麗にする必要があります。このまま放っておくとそのうち稚魚が死に始めると思います。換水をする場合は稚魚の成長に合わせて少しずつ分量を増やしていくと良いと思います。当方では大きい水槽に飼育水ごと移し替えて徐々に新水を足していきます。水量が増えるぶん水質も安定するようです。ちなみに大きい水槽に移す時は繁殖水槽ごと中に入れて稚魚を掬うことなく移動させます。換水や足し水に使う水はできれば水道水ではなく、今回ならばアクアリウム4の水が最適です。ピートなどで調整した水も良いです。稚魚は今後はブラインシュリンプの他にも刻んだ赤虫や人工飼料も食べるようになります。様々なエサを与えることで稚魚達の成長も早くなります。もうお腹いっぱい食べさせて大丈夫です。太りすぎても成長段階であればその後のエサを減らせば正常に戻りますが、綺麗な体型を維持しながら大きくした方が理想的だろうと思います。
(撮影日2009/6/9)

(まとめ)
アクアリウム4の水(中性の軟水)はアガシジィの繁殖水槽の原水にとても適していました。この水なら他にも色々使えそうです。

ブラックピートを使用することで原水を更に繁殖に適した水質にスムーズに調整することができました。分量も50gでちょうど良かったのではないかと思います。気になるほど飼育水が着色されることもなかったので、観賞面も問題ないようです。

アクアリウム6で水質調整に使用したものはアクアソイルと少しのブラックピート、水道水だけです。結構手軽に本格的なアガシジィの繁殖水槽ができたのではないかと思います。


(水質の測定について)
ここではpHと導電率の測定値を紹介しておりますが、アピストグラマを飼育する際に水質の測定が必要なわけではありません。特に自然由来の物(アクアソイルやピート、ブラックピート、落ち葉など)で飼育水を調整する場合は、測定してもしなくてもいいと思います。自然由来の物なら少々やり過ぎたとしても魚が死ぬようなことは滅多にありません。勘で調整してもたぶん大丈夫です。本当にやり過ぎると徐々に弱ってきますが、瞬間的にどうにかなってしまうことはありません。ただ水質を測定すると新しい発見があることもありますので、たまには測定してみるのも面白いと思います。pH降下剤や純水器(ROなど)を使って飼育水を調整する場合は水質測定の必要があります。

総硬度による水質の分類
0〜10゚dGH  ;軟水
10〜20゚dGH ;中硬度
20〜゚dGH   ;硬水
当方の水道水;4.25゚dGH(176μS/cm)で、軟水です。

使用測定器
pHメーター;カスタニーACT pHメーター D-21、
導電率メーター;カスタニーACT 導電率メーター ES-12(いずれも堀場製作所)

水質測定試薬
セラgHテスト

戻る